自転車で箱根駅伝 | |
陸上部だったせいか昔からマラソンとか駅伝が好きでした。青東駅伝(都道府県対抗東日本縦断駅伝競走大会 青森―東京間856.3km 2002年で中止)のコースが近所を通っていたので、時々見に行きました。また、今のように人気がなく、NHKが放送していたころの箱根駅伝もよく見てました。そんなことから、箱根駅伝のコースを自転車で走ってみようと考えていました。距離108Km、標高差847m。この数字は自分にとっては大きな壁です。自転車をやる人にとって、この程度は朝飯前でしょうが、素人の私には重くのしかかってきます。で、考えていてもしょうがないので計画を立てます。 1,とりあえず体力づくり。4月から週に3日1時間ほどストレッチとダッシュ10本、あと、持久走。持久力をつけます。 2,夏休みに実施。事前に友人や職場の人に宣言しておく。→自分を追い込む。 実は前にもやろうと思ってトレーニングを始めたのですが、立ち消えになってしまいました。切羽詰まらないとやらない性格です。 で8月3日が来ました。 自宅から電車で東京駅に行きます。駅で自転車を組み立てますが、早朝のため東京駅といえども人気はまばらでした。 6:00東京駅出発 駅から読売新聞社前に行く。ここが箱根駅伝の出発点です。 出発点を確認したら、国道15号線をひたすら西へ行きます。八つ山橋で15号線をはずれ道に迷ってしまいました。早朝のせいか交通量が少なく走りやすいです。 6:54品川水族館前でトイレ休憩。 |
|
7:23蒲田から 7:38多摩川を渡ってしばらく行ったところのコンビニで小休止。 |
|
8:32横浜駅前で記念撮影。15号線側は駅前だというのに殺風景です。この後、国道一号線に入ります。 | |
しばらく走ると、急に空腹感におそわれました。ちゃんと朝飯を食べたんですが。 9:00保土ヶ谷駅前の松屋で朝定食を注文。店員さんに頼んで水筒に水を入れてもらいます。 |
|
このあたりから坂が多く、渋滞と道幅が狭いため、走りにくくちょっとくたびれる。 9:17かの有名な権太坂に入ると、緩やかな登りが延々と続きます。やっと権太坂の看板のある交差点に到着したのですが、まだ上りが終わりません。結局下りになったのはバス停一つ分先でした。 9:40戸塚のコンビニで休息。 |
|
藤沢から1号線をそれ134号線に向かう。かなりアップダウンがあり疲れる。 10:40鵠沼 11:00ついに海にでます。江ノ島と烏帽子岩が見えます。茅ヶ崎です。このあたりから海岸沿いにサイクリングロードがあり快適に走ることができます。 |
|
11:30相模川湘南大橋で記念撮影。 | |
この辺でまた空腹になりました。ところが松林ばかりで食べるところがありません。 12:00花水川のたもとにガストを発見。ここは、お冷やはセルフサービスなのをいいことに、勝手に水筒に給水します。 |
|
13:00二宮のセブンイレブンでジュースをのみかりんとうを非常食として購入。この辺から小田原までが小さいアップダウンがあるものの単調な道で長く感じられました。 | |
13:30酒匂川 小田原をすぎJRガード下先の坂道で休息していると、通りすがりの70歳くらいの爺さんに「若いもんがこのくらいの坂でへばってどうする。わしは毎日自転車で上っているぞ。」と言われてしまいましたが「東京駅から自転車で来たんです。」と言ったら、いきなり態度が変わって「そりゃ大変だなぁ。気をつけて行きなさいよ。」と励ましてくれました。 |
|
湯本駅前で記念撮影。 14:40しばらく行くと道ばたに「白タマゴテングダケ」を見つけた。一本食べるとあの世行きという猛毒である。 |
|
15:30途中宮ノ下でポカリスエットと水を補給。 このあたりから坂が急になってきてこげなくなり、降りて自転車を押して歩きます。すると私と同じように自転車を押して歩いている若者がいました。話しかけると関西なまりで「これから大阪に帰るところです。でも、東海道をなめてました。こんな急坂があるとは思わなかった。」とぼやいてました。 |
|
16:00またまた腹が減ったので富士やホテル前のパン屋でパンを買って食べました。なかなかおいしいパンでした。 小湧園前で休息。若者の団体がいぶかしげに私を見る。「あいつらは楽なんだろうなぁ。」 後はひたすら押して歩く、恵明学園前で地元の人に頂上まで何キロか聞いたところ「後4キロ」と言われた。 |
|
|
|
一路バスに乗って小田原駅へ。自転車を担いで駅の階段を上るのは、疲労困憊した体には非常な苦痛です。事前の思惑では小田原で生ビールで乾杯することにしていたのですがそんな気力はなく、駅で「鯵の押し寿司弁当」とビールを買って車内で食べました。気がつくと東京駅で乗客に「終点ですよ。」と起こされていました。 |
|
トレーニング 私は職場が15kmほど離れているので、自転車で通勤すると片道1時間かかります。最初はかなりきつくて、その後10日間は電車になってしまいます。何回かチャレンジしているうち、毎日でも苦にならないようになってきました。 北海道の友人宅の近所に標高800m、距離20kmほどの峠があります。彼に誘われてその峠を自転車で登りました。実は彼がやっているトライアスロンのトレーニングにつきあわされたのです。そのときは半分ほど歩いて約3時間かかりました。また、30km離れた温泉にも自転車で往復してきました。もちろんトレーニングのおつきあい。これをやったときに少し自信がつきました。 |
|
自転車 自転車は軽い方がいいと、痛感しました。これはこぐのが楽という意味だけではありません。輪行の場合、帰りに疲れた体で重い自転車を担ぐのが非常に苦痛でした。ただ、箱根に行くだけなら少しくらい重い自転車でも大丈夫でしょう。 私は日常使っているマウンテンバイクのタイヤをロード用に替えました。26×1.5です。ブロックパターンはやはり抵抗が大きいのでロードには不向きです。マウンテンバイクでよかったのは、峠を登るとき低いギヤに助けられました。 姿勢が少々前傾しすぎだったので、ハンドルの高さを上げました。無理なポジションは疲労につながるので充分検討した方がいいと思います。 自転車はるべく軽量化、抵抗を減らすようにします。必要最低限の装備にします。タイヤの空気圧は高めに入れておくと抵抗が少なく楽です。 出発前の点検は充分にした方がいいと思います。私は点検したつもりだったのですがリヤ・ディレイラーのワイヤーがゆるんでいるのに気づかず、峠で一番低いギヤが使えませんでした。 |
|
装備 飲料水 私は夏に行ったので大量の水を飲みました。後で計算したら4gにもなっていました。0.7gのボトルを持っていきました。私はお茶類はあまり好きでないので、食事をとるとき店の人に頼んで水をもらいました。 また、夏場のため脱水症状を起こさないように、給水に心がけました。いざというときのために、ポカリスエットを持っていきました。脱水症状の時、水だけ補給しても、ミネラルを補わないと死につながるということを聞きました。 食料 元自転車部の友人に「自転車は腹が減る」といわれていたのですが、これほどとは思いませんでした。だいたい2〜3時間おきに食事していました。食料は非常に重要で、血糖値が下がると体が動かなくなります。そのため、一応非常食は用意しておきました。 工具類 パンク修理セットと簡単な工具は用意しました。 その他 地図、カメラ、ビニル袋等 雨具は天気予報を信じて持っていきませんでした。 お金 自転車のように荷物が積めない場合、いざとなったらお金で解決するしかありません。少々多めに用意しました。 |
|
こぎ方 坂道等で重いギヤで力を入れてこぐと、疲労が激しくなる。登りでは迷わずギヤを下げた方がいい。常に楽な力でこぐこと。 歩道・車道 歩行者が多い、飛び出しが多い、狭い、道の凹凸が多い等で歩道は非常に走りにくい。また、事故を起こしたときはほぼ100%自転車の責任にされてしまう。車道が狭く渋滞していれば歩道を走るが、車道の方が圧倒的に走りやすい。そのときは左側を走る方が安全だと思う。 |
|